建設業許可の「特定」で必要な財産的基礎要件をやさしく解説!
2025/02/13
建設業許可の「特定」で必要な財産的基礎要件をやさしく解説!
はじめに
建設業許可を取得する際、特に「特定建設業許可」を目指す場合には、いくつかの厳しい要件を満たさなければなりません。その中でも「財産的基礎の要件」は、多くの方が難しいと感じるポイントです。
この記事では、専門的な内容を分かりやすく整理しながら、特定建設業許可を取るために必要な財産的基礎要件を解説します!
「特定建設業許可」って何?
まず、「特定建設業許可」とは、元請業者として一定規模以上の工事を請け負う際に必要な許可です。
✅ 具体的には
下請業者への支払いが4,500万円(建築一式工事は7,000万円)以上となる工事を請け負う場合に必要
一般の「一般建設業許可」に比べて要件が厳しく、特に経営状態の安定性が求められます。
財産的基礎ってどういう意味?
「財産的基礎」とは、会社が財務的に安定していることを証明する基準です。
建設業は大きなお金が動く業界のため、**「会社に十分な資金があるか?」**を確認することで、
取引先が安心して契約できる
下請業者が安全に仕事を受けられる
といった点を保証します。
そのため、特定建設業許可を取得するためには、財産的な健全性を示す必要があるのです。
特定建設業許可の財産的基礎要件
特定建設業許可を取得するためには、以下の4つの条件を満たす必要があります。
1. 資本金が2,000万円以上
会社の基本的な資本がしっかり確保されているかを示します。
➡ 会社設立時の資本金や、後の増資でこの基準をクリアできます。
2. 純資産額が4,000万円以上
「純資産」とは、会社の総資産から負債(借金など)を引いた金額のこと。
✅ 計算例
総資産が8,000万円
負債が4,000万円
➡ 純資産 = 8,000万円 − 4,000万円 = 4,000万円(基準クリア!)
3. 流動比率が75%以上
流動比率とは、短期的な支払い能力を示す指標です。
✅ 計算式
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流動比率 = (流動資産 ÷ 流動負債) × 100
流動資産 = 現金や1年以内に現金化できる資産
流動負債 = 1年以内に返済が必要な負債
✅ 例えば…
流動資産:3,000万円
流動負債:2,000万円
➡ 流動比率 =(3,000万円 ÷ 2,000万円)×100 = 150%(基準クリア!)
4. 欠損比率が20%以下
欠損比率は、資本金に対してどれくらいの赤字があるかを示します。
✅ 計算式
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欠損比率 = (欠損の額 ÷ 資本金額) × 100
「欠損の額」が資本金の20%を超えるとNGなので、注意が必要です。
財産的基礎を証明する書類
これらの基準を満たしていることを証明するため、以下の書類が必要になります。
✅ 必要書類一覧
貸借対照表
損益計算書
株主資本等変動計算書
法人税確定申告書控え
もし決算内容が基準を満たしていない場合は、増資や負債削減などの対策を検討する必要があります。
財産的基礎の要件をクリアするためのポイント
✅ 1.資本金の増加を検討する
増資を行い、資本金を2,000万円以上にする
出資を受けたり、自己資金を会社に投入する
✅ 2.収支バランスの改善
負債を減らす(借入金の返済、コスト削減など)
利益率を上げて純資産額を増やす
✅ 3.専門家に相談する
行政書士や税理士に相談することで、よりスムーズに許可取得が可能
書類の作成や経営改善のアドバイスを受ける
まとめ|専門家の力を借りて確実に進めよう!
「特定建設業許可」の財産的基礎要件は、会社の経営状態を証明するための重要な基準です。
✔ 自社の財務状況をしっかり把握し、必要な対策を進めましょう!
しかし、これらを自力で進めるのは難しい場合もあります。
そんな時は、専門の行政書士に相談するのが安心です。
📌 当事務所では、建設業許可の取得をサポートしています!
書類作成から申請手続きまで、スムーズに進められるようお手伝いします。
💡 建設業許可でお困りの際は、ぜひお気軽にご相談ください!